ヤマかけ歯科医師国家試験

ヤマかけだけでストレート国試合格を果たした現役歯科医師が運営するブログです。

【歯周病】116C9 正答率22% ステージとグレード分類

今回の問題はこれです。116回Cの9。必修問題です。今この場ではできるけど、試験会場の緊迫した雰囲気の中では解けないんじゃないかな、という印象。

今後、この分類の問題はまた出題されるでしょう。

歯周病は、その重症度の度合いで2つに分類できます。グレードの分類と、ステージの分類です。

学会が出しているステージとグレードの分類はこれ。

 ここから出題されるわけですが、最初からこれは覚えきれないでしょう。

 

下の一問一答を最低限解ければ良いです。



歯周病はその歯周病がどれだけ進んでいるものなのかを分類するために、「ステージとグレード」という2つの分類を作りました。

歯周病は、わかりやすく言えば歯の周りにある骨が溶けてしまう疾患のこと。

それを、X線上での骨吸収像がどれぐらいなのか、または実際に歯周病のせいでどれぐらい歯がなくなってしまったのか、などを調べて分類することにしました。

歯周炎のステージとグレードの分類で聞かれるところは、その分類が何を持って分類しているかです。要は分類している基準はどこなのか?ってこと。

 

ステージ分類は全部で4ステージあります。ステージ4が最も重症。

じゃあステージ分類はどうやって決められているの?

大きくは重症度と、複雑度に分かれます。さらに重症度は、3つの要素からなります。

歯間部の最も大きなCALエックス線画像上の骨吸収歯の喪失

の3つ。

例えば、パノラマを見て、骨吸収が歯根の1/3を超えていたら、ステージ3か4になります。

歯周炎により5本以上歯が喪失していたらそれはステージ4の歯周炎になります。

 

次にグレード分類。

グレード分類は、「一定期間内にどれだけ骨吸収したか、またはCALが変化したか」や、「バイオフィルムの蓄積と組織破壊の関係性」で分類します。

また、喫煙糖尿病の疾患もリスクファクターとして考慮されます。

 

今回の問題は、ステージに関する問題です。

ステージ分類で必要な要素は、重症度複雑度で、特に重症度はCALやX線上の骨吸収像や歯の喪失で考えるのでした。

 

aの喫煙や、bの糖尿病、dの骨吸収の経年変化、eのバイオフィルムの蓄積はグレードの分類に関するものでした。なのでバツ

この問題は、ステージとグレードを分類できるかの問題です。

答えはcの歯の喪失でした。

歯の喪失がないなら、ステージは1か2です。4本以内の喪失ならステージ3、5本以上喪失しているならステージ4です。

 

というわけで今回の解答は「C」です。