今回はこの問題です。簡単そうに見えて正答率が15.7%と、とても低い正答率の問題でした。
医療倫理の4原則の言葉の定義をはっきりさせておきましょう。
①自律尊重:治療の可否に患者自身の決定を尊重する考え方。
②善行:患者側に善を行うこと。医療者の善ではなく、患者側の善。
③無危害:意図的に害を与えない。
④正義:患者に対して公正、公平であること。有限な資源を適切に配分する←このように覚えてください
この中で間違うのは、ほとんど「正義と善行」です。
以下がポイント。
''善行'' → 患者に「プラス」になることをする
''正義'' → 患者に「平等」に接する
このキーワードだけ覚えておけばほとんど解けます。
1番目「患者に意図的に害を与えてはならない。」
簡単ですね。無危害です。
5番目「治療における患者自身の決定を尊重しなければならない」
これも簡単ですね。自律尊重です。
2番目「患者に対しては公正な態度をとらなければならない」
これはどうでしょうか。公正な態度とは、偏りがなくはっきりしている態度のことですので「正義」にあたります。
3番目「災害時には限られた医療資源を適正に分配しなければならない」
ですが、理解するよりもこれは正義だ!と覚えてしまった方が早いです。
公正・公平と、資源分配は「正義」!
4番目「医療の提供に際して患者の利益のために行動しなければならない」
患者の利益のため、とありますね。
これは平等というより、患者にとって利益(プラス)となる行動です。
よってこれは善行にあたります。
善行と正義で迷ったら、「まずは正義を探す」ことを行なってください。
問題を解いていると、これって全部善行じゃん、みたいな感覚になる時が必ずきます。
それを防ぐためにまずは正義を探して解いてください。
勉強というのは、
キーワードを覚えてしまえばカンタン、です。←ほんとに
だからこそ、教えてもらったもん勝ちです。
ということで答えは
「患者に対しては公正な態度を取らなければならない」
「災害時には限られた医療資源を適正に分配しなければならない」
となります。
今日も1日、お疲れ様でした。